一般社団法人日本福祉用具供給協会
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「第39回国際福祉機器展H.C.R.2012」に出展、出展者プレゼンテーションを行いました。



NPO支援技術開発機構理事長
元・国立身体障害者リハビリテーションセンター
研究所長

株式会社カクイックスウィング代表取締役、
日本福祉用具供給協会理事、福祉用具専門相談員

なぜ?「誰にもやさしい福祉用具をもっと身近に」感じてもらわなければならないか?現場でもっと使ってもらわなかればならないか?世間に周知しなければならないか?を考えたい。
団塊世代の生まれた昭和20年代に比べ、現代の人口構成では高齢者はすでにマジョリティである。
障害者の方々も施設以外で健常者と同じ生活を送るのも当たり前のようになってきている。
また、2030年には3分の1が高齢者人口になると言われている。
ゆえに健常者にも福祉用具に目を向けてもらい理解してもらう必要がある。これが現代社会である。
学校教育の中で、早いうちから福祉用具について触れる機会を増やしていくことが重要なのではないか?

東京都介護支援専門員研究協議会副理事長、
結城クリニック石神井訪問看護ステーション相談室室長、主任介護支援専門員

「福祉用具ってなにか」
元気で普段福祉用具に縁のない子供達にどうやって伝えたら良いかを考えてきた。
福祉用具とは、めがね、補聴器と同じ感覚で困った時に使うものなのか?
福祉用具のひとつシャワーチェアは、妊婦さんにとっても便利な物であるし、疲れている人が車いすで移動すれば楽になる。
病院や公共施設に置いてある車いすを、最新のデザインされたモデルにし気軽に使えるようにするべきではないか?
全てがバリアフリーになるのは無理としても、それらを気軽に使えるような環境を作ること。福祉用具が必要な人もそうでない人も、それを使うのが当たり前だと思えるようになること。
高齢者自身「あれを使うようになったらおしまいだよ」という意識をどうやって変えて行くか?
それにはやはり教育が大事である。
健常者も障害者も高齢者も、いろいろな人がいて「世の中」なんだという教育が小さい頃から行われることが必要なのではないか?

株式会社ハートウェル名古屋店、
福祉用具専門相談員 介護支援専門員

「高さ」から見る福祉用具のやさしさ
〜福祉用具専門相談員の視点から〜
福祉用具専門相談員とは、福祉用具専門相談員指定講習を修了した者「介護における環境整備のエキスパート」である。
福祉用具を高さで見ると、介護ベッドで立ち上がりしやすい。移乗しやすい。介助しやすい。
介護される側する側両者にとってやさしい高さの重要性がある。
車いすの座面の高さでは、姿勢が崩れない。駆動しやすい。移乗しやすい高さ。
トイレ便座の高さでは、排泄姿勢が安定する、使用後の立ち上がり動作がしやすい。
ペーパーホルダーやレバーの位置が使いやすいか?
シャワーチェア、洗身、洗髪後の姿勢を安定させる。立ち上がりしやすい。浴槽へまたぎやすい。
それぞれにやさしい高さの存在がある。それらを適正に使うアドバイスをするために、もっと福祉用具専門相談員を活用してほしい。
街の介護相談窓口として、チームケアの一員として、もっと福祉用具専門相談員の活用を!
福祉用具を貸して終わりではなく、どのように活用し継続した関わりをしていくかが大切になるので、信頼出来る専門相談員を見つけていただきたい。
3名のプレゼンターの講演を受けて、コーディネーター山内繁氏のコメント
介護保険が成立する少し前、各都道府県に福祉用具を展示し相談できるセンターが設立されたが、あまり機能しないまま今日に至ってしまった。
しかしその効果により、全国各地に福祉用具対応事業者の店舗が出来るようになり、福祉用具の展示だけでなく専門相談員が常駐できる環境が整った。
これは北欧のテクニカルエイドセンターのモデル例よりも、実効性のある福祉用具対応ネットワークが構築できているのかもしれない。自分の家の近くに福祉用具対応の店舗があり、きめ細かい相談にのっていただけるようになって来ていると感じてはいたが、本日のプレゼンターの方々のお話を聞いて、この素晴らしいネットワークが出来つつあることを確信した。
 
この後、プレゼンターを交えてのディスカッションが行なわれ、改めて教育と福祉用具に対する思い込みを無くすことの重要性が語られました。
そして来場者からの質問を受け、最後に山下会長の挨拶でプレゼンテーション時間は終了しました。

▲最後の挨拶をされる山下会長
会場内では、出演者の方々のお話に聞き入り熱心にメモを取る来場者の姿が多く見受けられました。
当日は定員80名の所、120名の方にご来場いただき盛況となり、一部の来場者の方々にはご不便をおかけしましたが、無事終了することができました。
沢山のご来場ありがとうございました。

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